もうひとつの台湾!鳥山頭ダムと日本の深い縁とは?

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鳥山頭ダム

(烏山頭ダム)は、台湾南部の嘉南平原の農業灌漑を目的に、日本統治時代の1920年から1930年にかけて建設されました。設計を担当した八田與一は、当時の最新技術を駆使し、台湾の農業発展に貢献しました。

特徴

  • 総貯水容量:約1億5400万立方メートル
  • 堤高:66.66m、堤頂長:1273m
  • ダム湖:珊瑚潭と呼ばれ、緑豊かな景観が広がる

開発秘話

  • 爆発事故:建設中に爆発事故が発生し、多くの犠牲者を出した
  • 労働者の待遇改善:八田與一は作業員の福利厚生を充実させ、宿舎や学校を建設

工法

  • 半水締め工法(セミ・ハイドロリックフィル工法)を採用
  • コンクリートコアを中心に据え、土砂を水で流しながら堤体を形成

このダムは台湾の農業発展に不可欠な存在であり、今も現地の人々に敬愛されています。

台湾と八田與一:歴史に刻まれた功績と人々の思い

序章:台湾と日本の歴史的なつながり

台湾は長い歴史の中で多くの国々と関わりを持ち、日本統治時代(1895年~1945年)にはインフラ整備や農業改革が進められました。その中でも、台湾の農業発展に大きく貢献したのが八田與一です。彼の功績は今も台湾の人々に語り継がれています。

八田與一とは?生涯と台湾での功績

八田與一(1886年~1942年)は、日本の土木技術者であり、台湾の嘉南平原の灌漑事業を成功させた人物です。彼は東京帝国大学を卒業後、台湾総督府に勤務し、台湾南部の農業発展のために尽力しました。

彼の最大の功績は**鳥山頭ダム(烏山頭ダム)**の建設です。このダムは嘉南平原の農業用水を確保し、台湾の穀倉地帯を生み出しました。ダムの完成により、60万人以上の農民が安定した農業を営めるようになり、台湾の食糧生産が飛躍的に向上しました。

台北から鳥山頭ダムへの行き方

鳥山頭ダムは台南市官田区に位置し、台北から訪れる場合、以下の方法があります。

1. 高鉄(台湾新幹線)+在来線+タクシー

  • 台北駅 → 台南駅(高鉄)(約1時間45分)
  • 台南駅 → 隆田駅(台鉄)(約30分)
  • 隆田駅 → 鳥山頭ダム(タクシー)(約20分)

2. 台北からバスで移動

  • 台北 → 台南(長距離バス)(約4時間)
  • 台南 → 鳥山頭ダム(路線バス)(約1時間)

3. 台南から専用車をチャーター

台南駅から専用車をチャーターすると、ダム周辺の観光スポットも効率よく巡れます。

台湾の人々の思い:八田與一の功績への評価

台湾では八田與一の功績を称える声が多く、彼の銅像が鳥山頭ダムに設置されています。毎年5月8日には慰霊祭が行われ、台湾の農民や政府関係者が彼の功績を偲びます。

賛成意見

  • 台湾の農業発展に貢献:嘉南平原の農業生産を飛躍的に向上させた。
  • 台湾人と協力して事業を成功させた:日本人と台湾人が共に働き、ダム建設を成し遂げた。
  • 台湾の歴史に刻まれる偉業:台湾の教科書にも彼の功績が紹介されている。

反対意見

  • 日本統治時代の象徴:一部の人々は、日本統治時代の影響を考慮し、評価に慎重な姿勢を取る。
  • 台湾独自の発展を重視:日本人の功績よりも、台湾人自身の努力を強調すべきという意見もある。

 

台湾に貢献した日本人リスト

台湾には八田與一以外にも、日本統治時代に貢献した人物がいます。

名前 功績
後藤新平 台湾の近代化政策を推進
新渡戸稲造 台湾の教育改革に貢献
浜野弥四郎 台湾の上下水道整備を担当
坂井徳章 台湾の人権保護に尽力
河合鈰太郎 阿里山の森林開発を推進

これらの人物は、台湾のインフラ整備や教育、農業発展に大きな影響を与えました。

 

まとめ

八田與一の功績は、台湾の農業発展に不可欠なものであり、今も多くの台湾人に尊敬されています。台北から鳥山頭ダムへのアクセス方法を知り、現地を訪れることで、彼の偉業をより深く理解できるでしょう。

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